上手な建設業許可申請の方法

建設業許可は、間口も広く、奥行きも深い営業許可であり、その許可内容に関連して、工事の受注金額が関係することもありますので、よく内容を検討してから申請されるのがよいでしょう。
安いからという理由だけではなく、建設業法、財務、商業登記などの幅広い知識と経験のある行政書士に依頼されるのがよいと思われます。場合により、お客様自身で手続されるよりも、長い目で考えると、信頼できる行政書士に依頼したほうが、費用対効果が高くなるでしょう。


1、個人業者様が建設業許可申請を行う場合
個人業者として許可申請を行う場合と、会社を設立してから許可申請する場合の長所と短所をよく検討してから申請しましょう。


2、個人事業者様が株式会社(法人)を設立してから、建設業許可申請を行う場合
@株主
許可取得後に経審(経営規模等評価申請)を受ける予定がある場合は、会社を設立しようとする個人事業者様が
50%以上出資すると有利になります。
A資本金
静岡県知事一般建設業許可申請の場合、
500万円以上の資本金で株式会社(法人) を設立すると、許可申請が容易になります。
B代表取締役・取締役
・欠格要件に該当する役員が存在すると、許可を取得することができません。
・経営業務管理責任者に該当する者は、必ず常勤の代表取締役又は取締役でないと許可申請ができません。
・許可取得後に経審(経営規模等評価申請)を受ける予定がある場合は、個人事業者様が、代表取締役に就任すると有利になります。
・将来のために、複数の常勤取締役が就任していると安心です。
C目的
登記簿謄本(法人登記事項証明書)に、許可申請する業種に応じた文言で事業目的記載されていないと許可申請ができません。
D事業年度
許可取得後に経審(経営規模等評価申請)を受ける予定がある場合は、決算月により、有利不利が生じることがあります。よく検討して決算月を決めましょう。


3、許可の区分
国土交通大臣許可と県知事許可、特定建設業許可と一般建設業許可の区分があります。お客様の会社経営にとって、最適な区分による申請を検討してください。
静岡県内に本社がある場合は、静岡県知事一般建設業許可申請を行う場合がほとんどです。


4、経営業務管理責任者
@個人事業者様が申請する場合は、原則として、常勤の個人事業者様本人が経営業務管理責任者に該当する必要があります。
A株式会社が申請する場合は、常勤の代表取締役又は取締役のうちの1人が経営業務管理責任者に該当する必要があります。
B許可申請には、経営業務管理責任者に該当することを証明する裏付け資料が必要になります。ですから、社外から、経営業務管理責任者に該当する取締役を迎え入れる場合などは、その裏付け資料の存在に注意することが必要です。
C経営業務管理責任者に、複数の候補が存在する場合は、会社の将来設計により最適な者を選択しましょう。


5、専任技術者
@専任技術者に該当する資格等があり、常勤であれば、取締役である必要はありませんので、従業員でも問題ありません。
A専任技術者に、複数の候補が存在する場合は、許可を取得する業種、建設工事においての役割、会社の将来設計により最適な者を選択しましょう。
よく検討して選択しないと、建設業許可において差し障りができ、建設工事にも悪影響がでることがあります。
B許可申請には、専任技術者に該当することを証明する裏付け資料が必要になります。ですから、社外から、専任技術者に該当する者を迎え入れる場合などは、その裏付け資料の存在に注意することが必要です。


6、許可申請業種
建設業許可業種は、土木工事と建築工事の一式工事が2業種と、大工工事、電気工事などの専門工事が26業種の計28業種に区分されています。
ですから、許可要件が満足できるのであれば、お客様の現在必要とする業種と将来必要とされる業種を選択して申請されるとよいでしょう。


7、公共工事の受注
公共工事の受注を希望されるお客様は、許可取得後に経審(経営規模等評価申請)を受ける必要があります。経審を受ける予定があれば、それに対応した書類を作成して許可申請をしましょう。
経審に対応していない書類により許可申請をした場合は、経審を受ける前に、修正書類の作成・提出が必要になります。


8、更新許可申請
@複数の許可(建築工事業許可を取得した後に、土木工事業許可を取得など)を保有している場合は、最初の許可更新時に、複数の許可をまとめて更新許可申請を行うと以後の更新許可に無駄がなくなるでしょう。
A場合により、更新許可申請時に業種の追加申請も検討されるなどして、無駄のない申請を行いましょう。

行政書士法人じゅげむは、建設業許可関連の許認可申請等を主要業務として営業しています。そして、単に許可申請のお手伝いをするだけではなく、建設業者様の営業、経営などに必要な情報の発信、そして相談を受けたりと、お客様の会社経営のお役に立てるような末永いお付き合いをさせていただいています。

【建設業関連業務許認可等申請実績】
1、建設業許可申請
2、経審(経営規模等評価)申請
3、建設工事競争入札参加資格申請(指名願)
4、産業廃棄物収集運搬業許可申請
5、解体工事業登録申請